信じるものは・・・

星空は、信じて来た人にだけ見えた

ペルセウス流星群がやってくる夜。

自然の中で、みんなで星を見ながら、
未来の話をしたい。

そんな思いから、小さな星空イベントを企画しました。

ところが前日の天気予報は、大雨。

「これは厳しいかな」

そう思ってもおかしくない予報でした。

実際、当日になって2名のキャンセルがあり、
参加してくださったのは二組の親子だけ。

それでも私は、不思議と

「きっと、なんとかなるだろう」

と思っていました。

根拠なんてありません。

雨が降ったら降ったで、それも思い出になる。
星が見えなくても、自然の中で語り合えばいい。

そんな気持ちでした。

そして迎えた当日。

空を見上げて、驚きました。

昨日までの予報が嘘のような、ありえないほどの晴天。

夜になると、
満天の星が空いっぱいに広がり、
天の川までくっきりと見えました。

「うわぁ……」

言葉がいらなくなるほどの星空でした。

その空を見ながら、ふと思ったんです。

信じるって、こういうことなのかもしれない。

信じるというのは、
「絶対に晴れる」と思い込むことではない。

未来がどうなるかわからなくても、

「きっと、なんとかなる」

と、その先へ一歩進んでみること。

そして私は、
来てくれた人たちもすごいなと思いました。

だって前日の予報は大雨です。

「星なんて見られないかもしれない」

そう思ってもおかしくないのに、
それでも「行ってみよう」と車を走らせてくれた。

結果が保証されていなくても、
行ってみる。

これって、
人生にも似ている気がします。


よく、

「神様に呼ばれないと辿り着けない神社」

という話を聞くことがあります。

なぜか道に迷ったり、
予定が合わなかったり、
何度挑戦しても行けなかったり。

そして、タイミングが来た時に
不思議なくらいスムーズに辿り着く。

私の家も、
そんな大それた場所ではありません。

自然の中にある、
ちょっとだけ日常から離れた場所。

秘境と呼ぶほどではないけれど、
誰もがふらっと辿り着ける場所でもありません。

だから今回、少し思ったんです。

ここも、必要な人が必要なタイミングで辿り着く場所なのかもしれない。

私を信じて来てくれた人。

誘ってくれた仲間を信じて来てくれた人。

そして何より、

「雨かもしれない。でも行ってみよう」

と、自分の心が動いたことを信じた人。

もしかすると、
神様に選ばれたというより、

自分で扉を開いた人なのかもしれません。


私たちは、未来が見えないと不安になります。

「失敗したらどうしよう」
「うまくいかなかったらどうしよう」
「行っても意味がなかったらどうしよう」

だから、確実な答えを探します。

天気予報もそう。

未来を予測するための、とても大切な情報です。

でも、

予報は未来そのものではありません。

人生も同じなのかもしれません。

「今までこうだったから」
「普通はこうだから」
「この年齢だから」
「私には無理だから」

私たちは、過去や常識から
自分の未来を予報してしまうことがあります。

でも、それもまだ
“予報”にすぎない。

未来は、まだ起きていません。

あの日、

「大雨予報だからやめよう」

という選択もできました。

でも私たちは、

「とりあえず行ってみよう」

を選びました。

その先に待っていたのが、
天の川がくっきり見えるほどの星空でした。


そして満天の星の下で、
みんなで未来の話をしました。

「こんなことができたらいいね」

「こんな未来になったら楽しそう」

大人も子どもも、
少し先の未来を想像してワクワクする。

私は、その時間がとても幸せでした。

流れ星に願いを叶えてもらうのではなく、

「こんな未来にしたい」

と自分の言葉で未来を描く。

もしかすると流れ星は、
願いを叶えてくれるものではなく、

「あなたは、どんな未来を生きたいの?」

と問いかけてくれているのかもしれません。

未来は誰にもわからない。

雨の日もある。
思い通りにならない日もある。

それでも、

「きっと、なんとかなる」

そう信じて、一歩進んでみる。

すると時々、
想像していた以上の景色に出会えることがあります。

あの日の天の川は、

信じたから晴れたのかどうかはわかりません。

でも、一つだけ確かなことがあります。

あの場所まで来なければ、あの星空を見ることはできなかった。

信じることは、
奇跡を待つことではなく、

まだ見えていない景色に向かって、自分から一歩を踏み出すこと。

そんなことを、
あの日の星空が教えてくれたような気がします。

そしてまた、
必要な誰かがこの場所に辿り着いて、

一緒に空を見上げながら、
未来の話ができたらいいな。

そんな場所を、
私はこれからも大切にしていきたいと思います。